人間の体の中には数多くの臓器があるが、そのうち腎臓は血液のろ過を行う機能を有する重要な部分だ。腎臓病になると、この腎臓の機能が正常に働かず、血液をきれいにすることができなくなるため、人工透析が必要となるのであるが、それを担当する看護師には高度な知識やスキルが求められることになる。
そのような知識を身につけるには、関連する資格を取得するというのが手っ取り早い方法だろう。
人工透析に関連する資格としては、透析技能検定試験がある。透析センターに勤務してある程度経験を積んだ看護師は、まずはこの資格の取得を目指して勉強するとよいだろう。この資格は1級と2級に分かれており、2級を受けるためには、看護師、准看護師または臨床工学技士として透析実務を1年以上経験しているというのが条件とされている。そのため、未経験者は受けられないが、透析センターで1年以上の勤務経験がある看護師であれば、問題なく受験できるだろう。
一方、1級の受験資格はさらに厳しく、5年以上の経験が求めらえるため、これを取得しておけば、透析センターに就職する際に大きなアピール材料にできるだろう。
より専門性を高めてスキルアップを狙うのであれば、慢性腎臓病療養指導看護師や透析看護認定看護師などの資格が用意されている。難易度はかなり高いが、受験勉強を通じて得られる知識も多いので、将来にわたって人工透析に携わりたいという場合には取得しておいて損はないはずだ。